後天性免疫不全の無症状期の症状緩和には治療薬がある

後天性免疫不全症候群は、一般的にHIVと呼ばれるヒト免疫不全ウイルスに免疫細胞が感染する事で、免疫細胞が破壊され徐々に免疫力が低下し、日和見感染症や悪性腫瘍、認知症などの合併症を発症する感染症であり、ヘルペスやクラミジアなどと同様に性行為で感染します。
後天性免疫不全症候群は、HIVに感染イコール発病では無く、診断基準となる23の疾患を一つ以上発病すると後天性免疫不全症候群と認定されます。
HIV感染症には、急性初期感染期と無症候期、エイズ発症期の3期に分類されています。
急性初期感染期は、HIVに感染後2~3週間後にウイルスが急速に増殖し免疫反応が起こり、一般的にはリンパ節腫脹や発熱、頭痛、咽頭痛などのインフルエンザ様相症状が発現しますが、個人差があり無症状の感染者から無菌性髄膜炎などを発症する感染者もいます。
HIVの初期症状は、数日から1数週間続きますが、一過性の症状なので自然に消えます。
感染後6週~8週目には、血中にHIVに対する抗体が形成されHIVの量が減り、数年~15年程度無症候期に入りますが、HIVは活動を続けているのでエイズ発症前駆期には、リンパ節腫脹や発熱、帯状疱疹などが発現します。
後天性免疫不全症候群の発症を抑制する治療には、逆転写酵素阻害薬やプロテアーゼ阻害薬やインテグラーゼ阻害薬が処方されますが、ヘルペスの治療薬であるバラシクロビルがHIVの増殖を阻害する働きがあり、リンパ節腫脹や発熱、帯状疱疹などの症状も緩和するとされています。
又、ヘルペス感染者は、複数の水泡や性器潰瘍が傷つき、HIVが傷口より侵入し易くなるのでHIVへの感染リスクが3倍~5倍と高くなっています。